// ホーム / 資料 / 分布関数の世界 / U字型2次分布

U字型2次分布(U-quadratic distribution)

分布の形状

基本情報

  • 2つのパラメータ a, b が必要です.
    a<b

    これらのパラメータは分布の下限と上限を表します。

  • 有限区間 a\leq x \leq b で定義された連続関数
  • 平均対して常に対称です。

確率

  • 累積分布関数
    F(x)=\frac{a}{3}\left[(x-b)^3+(b-a)^3\right]
    ここで
    \alpha=\frac{12}{(b-a)^3},\;\beta=\frac{a+b}{2}
    です。
  • 確率密度関数
    f(x)=a(x-b)^2
  • Excel での累積分布関数 (c.d.f.)確率密度関数 (p.d.f.)の求め方
     
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
    9
    AB
    データ説明
    2 対象となる値
    1 分布のパラメータ A の値
    5 分布のパラメータ B の値
    =12/((A4-A3)^3) Vertical scale
    =(A3+A4)/2 Mean of the distribution
    数式説明(計算結果)
    =A5*((A2-A6)^3+(A6-A5)^3)/3 上のデータに対する累積分布関数の値
    =A5*(A2-A6)^2 上のデータに対する確率密度関数の値

分位点

  • 累積分布関数の逆関数
    F^{-1}(P)=\left[\frac{3P}{\alpha}-(\beta-\alpha)^3\right]^{1/3}+\beta
    ここで
    \alpha=\frac{12}{(b-a)^3},\;\beta=\frac{a+b}{2}
    です。
  • Excel での分位点の求め方
     
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
    8
       
    AB
    データ説明
    0.5 この分布の確率
    1 分布のパラメータ A の値
    5 分布のパラメータ B の値
    =12/((A4-A3)^3) Vertical scale
    =(A3+A4)/2 Mean of the distribution
    数式説明(計算結果)
    =(3*A2/A5-(A6-A5)^3)^(1/3)+A6 上のデータに対する累積分布関数の逆関数の値

分布の特徴

平均 – 分布の”中心”はどこ? (定義)

  • 分布の平均 は次式で与えられます。
    \frac{a+b}{2}
  • Excel での計算法
     
    1
    2
    3
    4
    5
    AB
    データ説明
    8 分布のパラメータ A の値
    2 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =(A2+A3)/2 上のデータに対する分布の平均

標準偏差 – 分布はどのくらい広がっているか(定義

  • 分布の分散 は次式で与えられます。
    \frac{3}{20}(b-a)^2

    標準偏差分散の正の平方根です。

  • Excel での計算法
     
    1
    2
    3
    4
    5
    AB
    データ説明
    8 分布のパラメータ A の値
    2 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =SQRT(3)*(A3-A2)/(2*SQRT(5)) 上のデータに対する分布の標準偏差

歪度 – 分布はどちらに偏っているか(定義)

  • 分布の歪度は 0 と与えられます。

尖度 – 尖っているか丸まっているか (定義)

  • 分布の尖度 は次式で与えられます。
    \frac{3}{112}(a-b)^4
  • Excel での計算法
     
    1
    2
    3
    4
    5
    AB
    データ説明
    8 分布のパラメータ A の値
    2 分布のパラメータ B の値
    数式説明(計算結果)
    =3*(A3-A2)^4/112 上のデータに対する分布の尖度

乱数

  • 乱数 x は一様乱数 U に対して次式で生成されます(逆関数法) :
    x=\left[\frac{3U}{\alpha}-(\beta-\alpha)^3\right]^{1/3}+\beta
    ここで
    \alpha=\frac{12}{(b-a)^3},\;\beta=\frac{a+b}{2}
    です。
  • Excel での乱数生成法
     
    1
    2
    3
    4
    5
    6
    7
       
    AB
    データ説明
    1 分布のパラメータ A の値
    5 分布のパラメータ B の値
    =12/((A3-A2)^3) Vertical scale
    =(A2+A3)/2 Mean of the distribution
    数式説明(計算結果)
    =(3*NTRAND(100)/A2-(A3-A2)^3)^(1/3)+A3 100個の U字型2次乱数を Mersenne Twister アルゴリズムで生成します。

    メモ: この使用例の数式は、配列数式として入力する必要があります。使用例を新規ワークシートにコピーした後、A7:A106 のセル範囲 (配列数式が入力されているセルが左上になる) を選択します。F2 キーを押し、Ctrl キーと Shift キーを押しながら Enter キーを押します。この数式が配列数式として入力されていない場合、単一の値 2 のみが計算結果として返されます。

参照

 

Comments are closed.